農業経営Tips!

農業の投資に重要!?「中小企業経営強化税制」を知る

今回は、平成29年度税制改正のなかで農業経営に大きな影響を与えた「中小企業経営強化税制」を理解し準備を進めるため、制度の基本的な仕組みと、よくある質問を中心に解説していきます。

▼「中小企業経営強化税制」の概要
昨年の3月末で期限切れとなった「中小企業投資促進税制の上乗せ措置」の代わりに、即時償却などの税優遇の対象設備を拡大し税負担を軽くしたり、長いスパンで税負担のバランスを考えたりする際に効果のある「中小企業経営強化税制」が制定されました。

生産性向上設備(A類型)は、生産性が旧モデル比で1%以上改善する設備で、販売開始時期を満たすものとし、最新モデル限定の要件は撤廃されています。

また、以下の対象資産を取得した場合で一定の手続きを行うと、全額を償却する「即時償却」か、10%(資本金3000 万超の中小企業は 7%の控除)の「税額控除」を適用できます。

対象設備:機械・装置(160万円以上)
販売開始:10年以内

対象設備:測定工具・検査工具(30万円以上)
販売開始:5年以内

対象設備:工具・器具備品(30万円以上)
販売開始:6年以内

対象設備:建物付属設備(60万円以上)
販売開始:14年以内

対象設備:ソフトウェア(70万円以上)
販売開始:5年以内

▼手続きで気をつけなくてならない点は?
①証明書の取り寄せ
生産性向上設備(A類型)を取得して税優遇の適用を受けるには、まずは販売店を通じて「工業会による証明書」を取得します。

農業系機械の場合、多くは日農工(日本農業機械工業会)の発行する証明書となり、この点はメーカーの所属する工業会ということで販売店側も心得ているでしょうが、問題は証明書の表題です。

従来の制度で発行してもらった証明書とは表題が変わり、「中小企業等経営強化法の経営力向上設備等に係る 生産性向上要件証明書」という名称で発行してもらう必要があります。

②適用までの手続き

従来は、証明書を発行してもらい、税務申告書に添付するだけで税の優遇を受けることができましたが、昨年の4月以降に取得する資産で優遇を受ける場合には、この証明書を添付して関係省庁へ申請して承認を受ける必要があります。

ここで注意したいのは、この申請には期限があり、資産の取得から60日以内と定められていることです。通常、証明書の発行だけでも数週間かかることもるため、申請までの書類作成を考慮すると間に合わなくなるケースも出てくるので、余裕を持って準備を進めるといいでしょう。